【自治体のSDGs】熊本県熊本市の面白い取り組み事例3選

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SDGsブロガーの小田勝宣です!当ブログで非常に人気の高い「自治体のSDGs取り組み解説シリーズ」から、今回は熊本県熊本市を紹介したいと思います。

関東や関西の都市圏に住んでいると、「熊本は田舎」というイメージを持っているかもしれません。

正直、横浜で育った私も、仕事で九州に赴任するまではそんな印象を抱いていました。

しかしそんな印象とは違い、熊本市は九州で有数の都市で非常に活気のある街です。

2016年、そんな熊本市を大きな地震が襲いました。

今回、熊本市のSDGsを取り上げるにあたって調べて気づいたのは、熊本地震の教訓を活かすまちづくりをしているということです。

この記事ではその中でも私が特に「面白い」「ユニークだ」と感じたものを3つに絞って紹介したいと思います。

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この記事で取り上げる以外の取り組みを知りたい場合には以下に記載するサイトを参照してみてください。

【本記事の参考サイト】
熊本市ホームページ
熊本市SDGs特設サイト

目次

熊本市とSDGs

熊本市は内閣府が推進する「SDGs未来都市」に選出されており、市が進める「熊本地震の経験と教訓をいかした地域(防災)力の向上事業」「自治体SDGsモデル事業」にも選出されています。

「自治体SDGsモデル事業」は1年度につき10自治体しか採択されていないことから、熊本市の取り組みの注目の高さがうかがえます。

熊本市が注目を集める理由として、以下3つの点がユニークな取り組みだからだと私は感じました。

熊本市の面白いSDGs取り組み
  1. 防災教育・ESDの推進
  2. 災害に強いまちづくり
  3. 電気自動車の導入促進
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これらの取り組みがどういったものなのか、SDGsとどう結びつくのかを紹介していきます。

SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」

SDGsブロガーを名乗っておきながら、最近ようやく知った単語に「ESD」というものがあります。

ESDはEducation for Sustainable Development持続可能な開発のための教育)」の略で、持続可能な社会に必要となる人材育成のことを意味します。

熊本市立北部中学校は、平成30年に文部科学省が指定する「ESD研究指定校」に認定されました。

テーマは「人とつながる 社会とつながるESD~地域連携を踏まえた,ESDによる指導と評価の工夫改善~」ということで、地域社会との連携を重視した内容となっています。

具体的な取り組みとして、熊本市の未来を考える目的で、地域住民と交流するシンポジウムや意見交換会を開催しています。

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このような交流はSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」にも通じるところがありますね!

また、熊本市のESDの取り組みは「防災教育」というのが大きなテーマになっています。

これは2016年に熊本地震の被害を受けて、「災害に強いまちづくり」を目指していることと関係しています。

SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」

2016年の熊本地震は、まちのシンボルである熊本城も含め、市内中心部に大きなダメージを与えました。

当時、わたし小田勝宣は福岡に住んでいて、仕事で熊本市との交流もありました。
高速道路は寸断され、崩れる恐れのある場所は通行止めになり、住んでいる人たちは余震におびえていました。
がれき撤去作業のボランティアにも参加させてもらいましたが、その量は果てしないものでした。
県外に住んでいた私ですら絶望を感じる風景でしたから、住民はその想像を超える苦労をしたと思います。

震災の苦しい経験から、熊本市は現在「防災・減災」をテーマに災害に強いまちづくりを進めています。

まず、災害時のライフラインを維持するための防災井戸を確保しました。

防災井戸というのは災害時に使える水源で、手押しポンプで汲み上げるため、停電中にも使えるのが特徴です。

次に、トイレの整備や電力の確保を行い、避難所の環境を整えました。

トイレの整備としては「マンホールトイレ」の整備が特徴的です。

マンホールトイレとは、その名のとおり、マンホールの上に簡易な便座やパネルを設け、災害時において迅速にトイレ機能を確保するものです。

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災害時はトイレに困ると聞くから、マンホールトイレの設置は助かりますね!

それから熊本市は、避難所運営委員会の設置防災士の養成にも取り組んでいます。

2015年に発表された内閣府中央防災会議の報告によると、地域の防災で大切なこととして以下のようなことが挙げられています。

地域の防災で大切なこと
  • 地域の災害リスクの把握・共有
  • 住民等への防災情報の伝達
  • 住民等による適時適切な避難行動

つまり、地域防災においては、災害に関する情報と私たちひとりひとりの行動が大切であるということです。

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熊本市の避難所運営委員会の設置と防災士の養成という取り組みは、災害に関する情報を共有する点で非常に価値の高いものと言えると思います。

SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」

熊本市のSDGsに関する取り組みでもうひとつ注目したいのが「電気自動車の導入促進」です。

日本でもカーボンニュートラル(脱炭素社会)という言葉が注目されるなか、その推進力として期待されているのが電気自動車です。

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アウディやベンツといった欧州車はもちろん、ホンダなど日本車も将来的に全車両のEV(電気自動車)化を進めているというニュースがありましたね!

熊本市はこの流れにいち早く目を付け、日産自動車や地元企業と協定を結び、電気自動車の普及に努めています。

特に、EVバスの取り組みは秀逸です。

熊本市のEVバスは市内を周遊するバスで、CO2の削減量などを常時表示することで乗車している人の環境意識を高める効果が期待されています。

また、災害時にはこのバスが避難所などの蓄電池代わりとなって電力供給をすることもできるそうです。

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環境負荷が低いだけでなく災害時にも役立つとは、恐るべしEVバス…!

まとめ

今回は、熊本県熊本市のSDGsに貢献する取り組みの中から、私が「面白い!」と感じたものを3つ取り上げました。

熊本市の面白いSDGs取り組み
  1. 防災教育・ESDの推進
  2. 災害に強いまちづくり
  3. 電気自動車の導入促進

熊本市は、熊本地震の経験を活かし、防災・減災に注力したまちづくりをしている点が高い評価を受けている要因だと思います。

当ブログ「のりログ」では、自治体のSDGsについて詳しく解説した記事がたくさんあるので、気になる方はぜひ他の記事も読んでみてくださいね。

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この記事を書いた人

毎日の生活をもっと楽しく、いきいきと過ごすために日々奮闘しています。取得資格はTOEIC925点、英検準1級、日商簿記2級など。趣味は読書とブログ執筆。当ブログ以外にも2つのサイトを運営しています。

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